『畳の起こり』
日本における、畳の起こりは奈良時代と言われています。「御床畳」(ゴショウノタタミ)という木でできた台の上に置かれたものが、奈良東大寺の正倉院に保管されています。
現在ある畳とは若干違いがあり、真薦(マコモ)を編んだござのようなものを5、6枚重ねて畳床とし、イグサの菰(コモ)で覆って錦の縁がつけられていました。
平安時代中期に編纂された格式の「延喜式」では、階級により大きさや縁の色が定められていたようです。
平安時代までは板床に敷くクッションの一種の様な感覚で使われていたとされています。
文献としては「古事記」にも「畳」の記載があり、古来より畳のようなものがあったことが分かります。
日本の伝統の最も古い時期から続いているものと言えるかもしれません。
日本人の「和の心」、「おもてなしの心」の本質は、もしかしたら、畳が起因しているのかもしれません。
平安時代の源氏物語絵巻には畳の様子が描かれています。
平安時代の絵巻物の中でも色鮮やかに描かれている畳が、今もなお使われ続けていることは驚きです。
この文化を後世へと紡いでいく必要性と意味を改めて考える必要がある時期に来ているのかもしれません。
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